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部屋と沈黙

本と生活の記録

相槌を打つ

新着図書の棚の前で安西水丸の本を立ち読みしていたら、知らないおばさんに話しかけられた。目に妙な光があるタイプのおばさんだ。亡くなったのは残念でしたね、から始まり、ミッフィー好きということまで聞かせてくれる。私は時どき相槌を打ちながら、この会話をどう切りあげたものか考えていた。そうですね、ブルーナですね、創作活動を辞められたみたいですよ。

テレビで見たというブルーナのあれこれを話しても私がそれほど感心しないので、おばさんは少し残念に思ったようだ。
「オランダの――」「はい」
「簡単に見えるけれど、何度も描き直しをして――」「そうですね」
「毎日、自転車でアトリエに通って――」「そうですね」
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そうですね、ちなみにその自転車は「ブラック・ベア」シリーズの装丁500冊を記念した贈りもので、個人的には1970年代のミッフィーがいちばん好きです。

私が毎朝ミッフィーの目覚まし時計に起こされていることを、おばさんは知らない。

気負わずがりがり読めるものがよくて、柚木麻子『王妃の帰還』、長嶋有『問いのない答え』、穂村弘『絶叫委員会』を借りて帰る。年末年始に読む用の本を考えたい。それから年末年始に観る用のDVD、年末年始にやる用のゲーム、年末年始に――