部屋と沈黙

本と生活の記録

7、6、5、

ゴールデンウィーク4日目。午前中に家事を済ませ、きのう自分の本棚から“発掘”してきた金井美恵子の『愛の生活』を読む。時間軸が曖昧にスライドしていくせいか、妙な浮遊感を覚える。「生活の断片を書いて、生活を書いたつもりの人たち」という言葉に絶句。

皿とかコップとか、そんな物が日常生活では何よりも重要な意味があることを、さり気なく言う人というのは、なかなかいません。
ーー金井美恵子「愛の生活」より

午後から祖母の家へ向かう。道中、以前から気になっていたカフェ〈CRAFTSMAN COFFEE ROASTERS クラフツマン コーヒー ロースターズ〉に寄り道。結構おもしろいお店だったので、後日感想をまとめるつもり。

祖母宅で、母、妹、甥姪らと合流。テレビでは平成から令和の特集が組まれ、年末年始のような賑やかさ。新しい時代が天皇崩御から始まるよりも、今回のように退位されることで始まるほうが明るくていいような気がすると、お祭り騒ぎの東京の街を画面越しに眺めながら思う。軽い夕食のあと温泉へ。タコわさと筍の煮付けをあてにビールを飲みながら、祖母と毎日新聞クロスワードパズルを解く。

ゴールデンウィーク5日目。祖母宅。甥姪の朝は早い。戯れに布団をひっぺがされ起床。朝食は筍ご飯のおにぎり。
甥姪に付き合っていると、時間があっというまに過ぎる。庭を眺めたり、祖母の買い物を手伝ったりしたような気がするが、あまり覚えていない。
米と筍とエビスビールをもらって5時頃自宅に戻り、9時過ぎには眠ってしまった。

ゴールデンウィーク6日目。目覚ましをセットせずに眠る。10時頃起床。コーヒーとハニーローストピーナッツ。

本棚の整理を進める。一冊くらいは持っているはず、と思っていた沢村貞子の著書『わたしの台所』を見つける。最近NHKでやっている『365日の献立日記』という5分番組が好きなのだ。



以前、いわゆる“ジャンル棚”の書店に勤務していたために、本の並べ方には変なこだわりがある。そのせいか“整理”は一向に進まず、物理的にも棚が足りないと途中で心底嫌になり、ジムへ泳ぎに行く。

晩酌。スーパーマーケットで売っている安価なピザに、スライスしたトマトとほうれん草をのっけて焼く。付け合わせはオリーブとサラダ。