部屋と沈黙

本と生活の記録

私が思うほど

気持ちが落ち込んだときに意識して取り組むこと。
作り慣れた料理をゆっくり作って食べること。
温かいスープを飲むこと。
食欲がなくても食べること。


近くもなく遠くもない友人が不本意なかたちで亡くなり、しばらくは喉がつかえるような感じと、動悸が続いた。中学生のころに習った平家物語の「諸行無常」という言葉に引っ張られて、永久不変なことなんてないんだろうと思っていたけれど、それは死だった。こうすればよかったとか、何を考えていたんだろうとか、そういう問いや願いみたいなものに、答えは与えられない。死は動かない。


私が思うほど、私は強くなかった。深く考えだすと、未だに動悸がする。でも、横に置いておけるようになった。テレビを見て笑いもする。それでいいんだと思う。