部屋と沈黙

本と生活の記録

香月泰男のシベリア・シリーズ


先週の日曜日、山口県立美術館で、香月泰男のシベリア・シリーズを観てきた。

シリーズ全57点が一度に公開されるのは8年ぶりなのだそう。早い時間だったからか混雑はなく、年齢層は高め。作品と一緒に、香月の言葉を引用した小さなパネルも展示されている。

香月の遺した言葉には、絵と同じくらいの価値があるように思う。自分を大きく見せたり、かといって小さく見せたりすることもなく、率直な実感だけが伝わってくる。

「囚」の字を模したように、黒い四角形のなかへ押し込められた顔。手のなかで小さく灯る日本地図。
轍を描いた絵具の厚みが髑髏のように見えた。画集だけでは分からなかったことだ。


お腹が空いたので、中市町のやどりぎ舎で早めのお昼ごはん。キーマカレーはドリンクとセットで1,050円。スパイスが効いていて美味しい。
同じ通りに原口珈琲も並んでいた。たしかネルドリップのコーヒーだったはず。

商店街のお土産もの屋さんで買い物。「旅先のご当地スーパー」がおもしろいとはよく聞くけれど、「地元のお土産もの屋さん」に入ってみるのもいい。新しい発見がある。