部屋と沈黙

本と生活の記録

世界との結び目/週報 1/27〜2/2

1/27(月)
世界に一つだけの花」とはいうものの、私は、自分自身のオリジナリティに関して、ほとんど期待していない。たしかに、肉体としてはオンリーワンだとしても、私の考えそうなことは、既に他の誰かが考えていそうなことだからだ。
0から1を生み出す、オリジナリティのかたまりみたいな天才を羨ましく思う。でも、そうはなれない。ならば、この世界のあらゆる「1」を組み合わせて、ささやかなオリジナリティを獲得するしかない。「世界に一つだけの組み合わせ」。自分の手で世界との結び目を作っていくことが、いつか自分自身のオリジナリティに繋がると信じて。

詩作するAI。ランダムな組み合わせ、パターンの天才であるAIに「既存の詩」を大量にインプットし、詩作させる。そこから生まれた詩は、やはり「既存」であるがゆえに、オリジナリティとは無縁なんだろうか。
6.1秒という詩作の過程で、何の感情も伴われていない、というところもおもしろい。詩のかたちをした入れ物。その入れ物の美しさを、詩作した本人(AI)は知らない。


1/28(火)
そういえば、以前、タロットカードを勉強し始めたという知人に「自分では選べない誕生日とかと違って、タロットカードは自分でカードを選ぶから、その“選ぶ”っていうこと自体が、なんかいいね」などと言ったところ、思いのほか感動されたことを思い出した。
思いつきでテキトー(いい加減)に言ったことが、適当(良い加減)に響いた幸運な例だ。ほんとに、私はいつも思いつきで喋るから、そのテキトーさが誰かを傷付けることもあるんだぞ、と思う。申し訳ありません。

まあ、それは置いといて、「ランダムな思考」を獲得するのに、タロットカードはひとつの手段になるかもしれない。カードには「意味」だけがあり、「意思」はない(なんてことを書くと、タロットカードの精神性を信じている人には怒られそうだが……)。ランダムな「意味」の羅列が、自分の「意思」に別の方向性を与えて、思いもよらない組み合わせ(未来)が生まれるかもしれない。


1/29(水)
長さにして八分の一の虹を見る。


1/30(木)

「そうする以外、ほかに方法がない」こと。


1/31(金)
スーパーの食料品売り場で買い物をしていたら、右手にチョコレート、左手にミルクキャンディを持った取引先のSさんに声をかけられた。最近ご結婚されたことは知っていたけれど、年度内で退職するという。うちの上司が計画しているらしい送別会について「ジョ◯フル(ファミレス)でいいよ、その気持ちだけで嬉しいよ」などと言う控え目で心優しい女性なので、とりあえずジョイ◯ルだけは阻止しようと心に決めた。


2/1(土)
絵本ナビショップのセールにて購入したTシャツが届く。

左から、きくちちき『しろとくろ』、トミー・ウンゲラー『すてきな三にんぐみ』、ヴァージニア・リー・バートン『せいめいのれきし』。メーカーはグラニフ。男女兼用だからか、SSサイズでも少し大きめなのが難点ではあるが、なにしろ本が好きなので気に入っている。

ついでに買ったtupera tupera(ツペラ ツペラ)のFACESバンダナとふくろうピンバッジ。
可愛い。可愛いものが大好きだ。


2/2(日)
大阪府青少年健全育成条例の改正案では、18歳未満との交際は「真剣」以外すべて違反になるという。人によって浮気のボーダーラインが異なるように、真剣さに対する考え方も、人によって微妙に異なるような気がする。ということは、真剣さの程度を判断する人間が代われば、違反かそうでないかも変わってしまうんだろうか。
ていうか、条例に定められずとも真剣に交際しろよな。