なにしろ本が好きなので、持っているTシャツも本にまつわるものが多い。ディック・ブルーナ、ヨゼフ・チャペック、トミー・ウンゲラー、バージニア・リー・バートン、長新太、せなけいこ、きくちちき。夏の私は、概ね絵本のなかの絵を着て暮らす。
なお、とっておきはこれ。
“BOOK”Tシャツ。もはや「本」という概念を着ていると言っても過言……だろうけど、まあいいじゃない。過言ではない。
本をモチーフにした小さいものも好き。“ブラック・ベア”の目が赤いのは、夜中まで本を読みふけっていたから。
パンダのキーホルダーは、かつて新潮文庫のイメージキャラクターだった“Yonda?くん”を、リサ・ラーソンがデザインしたもの。夏の100冊キャンペーンのノベルティ・グッズで、当時「あんまり可愛くない」と不評だったのを覚えている。キャンペーン終了後、販促物の余りものとして捨てられそうになっていたところを譲り受けた。なんとも言えない妙な顔つきが好き。
あとは、骨董市で見つけた外国のピンバッジとか、ひらがなの「ほん」が可愛い木製のブローチとか(「本」や「BOOK」や「ブック」もあった気がする)。
「本に対して狂っている」のがビブリオマニアだとして、好きを縦に積み上げるのが蔵書狂なら、私は横に延べたい。本にまつわるいろいろが好き。読むだけじゃ足りない。触りたいし、着たい。
ちなみに「纏う」こともできる。
ライフスタイル誌“Wallpaper(ウォールペーパー)”と、ドイツの出版社“STEIDL(シュタイデル)”が手掛けたという、「新品の本の香り」をモチーフにした香水“Paper Passion(ペーパー パッション)”。写真は“& Premium(アンド プレミアム)”に取り上げられていたときのもの。
「本」という概念を着て「新品の本の香り」を纏えば、それは限りなく「本」に近づく。
今週のお題「お気に入りのTシャツ」