部屋と沈黙

本と生活の記録

いつか来る火曜日に向けて

“昨日は月曜日だった。そして今日は、やはり月曜日だ。”

f:id:roomandsilence:20210504233436j:plain:w600

午後5時。向井秀徳による「夕焼け小焼け」独唱から NUMBER GIRL「日常に生きる少女」が始まった瞬間、えも言われぬ感情に襲われ、涙腺のゆるい全米並みに泣いてしまった。なんでだろう、去年3月にZepp Tokyoから無観客で配信されたナンバガのワンマンでは泣いたりなんかしなかったのに。

彼らが解散して以降も私の思春期と分かち難く結びつき、ことあるごとに繰り返し聴いた音楽だ。寒気がするほどかっこいい。私は知っている。ずっと聴いてきたんだから。にもかかわらず、にわかには信じられないことが起こった。

聴いたことがない曲をやっている。

まさかの取りこぼしか?あり得る、ものぐさな私なら大いにあり得る。思わず、手元にあった“OMOIDE IN MY HEAD4 珍 NG & RARE TRACKS”をひっくり返す。……ない、ないぞ「ハイスイカン」なんて。「排水管」?

ナンバガともザゼンとも言い難い雰囲気のそれはどうやら新曲らしい。新曲。……新曲?信じられない……。

f:id:roomandsilence:20210504233449j:plain:w600

NUMBER GIRLについて書くことは、自分自身について書くことに限りなく近い。“思春期特有の伏せておきたい具体的エピソード”というよりも、もっと抽象的な、私が今も17歳のころの自分を捨てられずにいる、というようなことだ。自画像を描こうと思えば鏡が必要だろう。私はまだ、NUMBER GIRLを書くための鏡を見つけられないでいる。

もう日付が変わりそうだから、今日はここまでにしよう。書きたいことがたくさんある。ナンバガザゼンもそうだけど、このあいだのASPARAGUSの配信ライブだって、私には書きたいことがたくさんある。そのせいで、いつもうまくまとまらない。

f:id:roomandsilence:20210504233458j:plain:w600