部屋と沈黙

本と生活の記録

東京旅行〈後篇〉 東京ディズニーリゾート

東京旅行、2日目は東京ディズニーランドへ。高校生のときの修学旅行以来だから、ほとんど20年ぶりである。当時、パーク内をうろついていたミッキーと偶然遭遇し、一緒に写真を撮ってもらったことを、今でも嬉しく思い出す。


ホテルの部屋から東京湾を眺める

くもり予報にもかかわらず、開園時間をすこし過ぎて到着したころには、すでに強い日差しが照りつけていた。さっそくぐずりだす甥っ子……。とくに路面が黒いところは異常に暑い。その場で座り込みそうになる甥っ子をはげましつつ、過去に何度か来たことがある妹を頼りに『美女と野獣』のアトラクションへ。

私としては、ランドで『美女と野獣』のアトラクションにさえ乗れれば、あとはもうおまかせ、という気持ちだった。だって『美女と野獣』、良いよね。とくに音楽が良い。聴いていると鳥肌が立つし、ちょっと泣きそうになる*1。まだビデオテープがあった時代、テレビ放映されたアニメ版を録画し、ツメを折って保管してたもの(若い人には伝わらないかもしれない……)。

人の流れに乗ってどんどん進む。新アトラクションなのに意外と待たないな……と思いきや、そこは『ミッキーのマジカルミュージックワールド』だった。

美女と野獣』の隣である。予定にはなかったものの、涼しいし、このまま観ていくか、くらいの気持ちでいたら、これが思いのほか良かった。ミッキー、ミニーはもちろん、ディズニーのキャラクターがたくさん登場するし、舞台装置は豪華だし、お馴染みの音楽と、サーカスのようなパフォーマンスも見応えがある。そして、涼しい!

ショーを愉しむついでに体力も回復。待ち時間が長くなっていた『美女と野獣』は後回しにし、待ち時間が短そうなのと、涼しそうなのを選んで、テキトーに回ることにした。

妹によると、今回の待ち時間は「かなり短い」らしい。たしかに、アトラクションには思っていた以上に乗れた。ただ、暑い!まじで。「短め」でも2、30分、アトラクションまでの列が長くなればなるほど、屋根のないところで長時間待つことになる。時折、用もないのにお土産もののショップに立ち寄り、涼みながら回った。



シンデレラ城

夕方、70分待ちになっていた『美女と野獣』のアトラクションへ。ピンクと紫のカラーリングが可愛いはずなのに、雲行きのせいか、まさに“呪われた城”の雰囲気である。城壁には悪魔の翼を持った怪物の彫像が立ち並び、城門にはグリフォンのような幻獣もいる。


お城の勝手口のようなところから入城(姪っ子「お邪魔しま〜す!」)。この城内がまたすごかった。暖炉、シャンデリア、絵画にタペストリー、甲冑が立ち並ぶ廊下や、映画のワンシーンを再現したスペースもあり、待ち時間も楽しめるような作りになっている。

あと、野獣はウシ科だね!角が枝分かれしていない*2

19時過ぎ、テキトーに入ったお店で、ようやくまともな食事にありつく。私以外は急いで食べ終え、エレクトリカル・パレードへ。私はのんびり食事をし、みんなが戻るまでワールドバザールをぶらつくつもりでいた。妹いわく「パレードのあいだは空いている」らしい。


チキンパオのセットとリトルグリーンまん

ポテトをつまみつつ、ランドでもお酒が飲めるなんて最高だな〜、などと思っていたら、酔う。いつもならビール1杯程度ではそれほど酔わないのに、なんか、結構、まわってるぞ……。

おそらく大量に汗をかいたせいで、軽い脱水状態だったのだろう。砂漠にオアシス、そりゃ酔うよ。水とオレンジジュースをがぶ飲みし、みんなが戻ってくるころには酔いも覚めたけれど、皆さまもどうぞお気をつけください。

結局、その後のワールドバザールは大混雑*3!しかも雨!ほとんど見ることができず、諦めてホテルへ。前日の夜は興奮で眠れなかった子どもたちも、倒れるように眠ってしまった。

翌朝。最終日の3日目は東京ディズニーシーへ。「歩きたくない」、「待ってばっかりじゃん」、「つかれた」。入って早々、甥っ子はもちろん、姪っ子の機嫌も悪くなる。なだめ、はげましつつ、内心「だろうな」と思う。天気はくもり。前日のような日差しはないものの、かなり蒸し暑い。

アトラクションやパークの雰囲気も、どことなく大人向けだ。


『海底2万マイル』

可愛いタイル。アリエルもいる。

マーメイドラグーンで遊んだあとは、ショーを観に行くみんなと別れ、職場へのお土産を探すためにお店を見てまわる。できるだけ美味しいものを選びたい。もちろん“そこでしか食べられないもの”もお土産の醍醐味ではあるけれど、こと“職場への”お土産に冒険は不要だ。なんていうか、楽しかった旅行の思い出と、みんなへ配るお土産の美味しさが釣り合っていてほしい。

その点、東京ディズニーリゾートのお菓子はクオリティが高いから安心だ*4。これまでにもらったものも、やっぱり美味しかった。ありがちなチョコクランチですら、一段上のチョコクランチなのである。ちなみに、私が選んだ缶入りクッキーの正体はヨックモック。これはもう美味しいでしょう。

みんなと合流するため、ショーが行われているハーバーへ、散歩しつつ向かう。


あんまり“ディズニー”っぽくない。ランドが“架空の世界を実現化した”場所だとすれば、シーは“どこかの街を再現した”場所、という感じがする。妹が言うには「シーは狭い」らしいけれど、充分広いし、迷って、見物できなかったエリアもたくさんある。待ち時間が短いアトラクションをいくつかと、散歩しながらお店をのぞいたりしていたら、あっというまに空港へ向かう時間になってしまった。


自分用に、ミッキーとウォルト・ディズニーのピンズ

ランドのお手洗いでミッフィーの手ぬぐいを使っちまうような私*5でも楽しかった。機会があれば何度でも行きたい。ただ、夏はやめよう!しゃがみ込む甥っ子がちいさな声で「夏はやめようや……冬はいいよ、着れば良いけぇ、でも、、」と言うのを聞きながら、本当にそうですよね、と思った。


おまけ
ホテルのプールで泳がなかったことは心残りだ(水着は持参していた)。「ホテルのプールで泳ぐ」なんて、超村上春樹的じゃん。そんなん是非やってみたい。どんな気持ちになるのか体験してみたい、プールサイドで男女が言い争い、たとえばLサイズ・カップぶんのコカ・コーラがぶちまけられるかもしれない(村上春樹「駄目になった王国」)。

でも、あまりにも疲れて泳ぐどころじゃなかった。惜しいなぁ……。

*1:誰も見ていなかったら泣く。

*2:1日目の国立科学博物館仕入れた知識。

*3:とくにお菓子のお店。

*4:その代わり、値が張る。

*5:ここはミッキーだろ!?と思った。