部屋と沈黙

本と生活の記録

PETROLZ “BASE-12 II” 感想

2017.10.15 sun
周南RISING HALL

開場の2時間前に着くよう、自家用車で徳山へ向かう。雨。

コインパーキングに車を停め、ライジングホールのツイッターを確認すると、グッズの先行販売まで30分。腹ごしらえに近くのパン屋さんへ立ち寄る。
それにしても良い意味で垢抜けない、昭和感のある街だ。

会場で販売されていたグッズは、Tシャツ、トレーナー、帽子、ステッカーセット、バンドのロゴシール、ピック、アルバム『Renaissance』のみ、だったと思う。『Renaissance』以外の音源がないことを残念に思いつつ、Tシャツ(白)とステッカーセット、ピックセットを買う。

車へ荷物を置きに行く途中、自宅のコーヒー豆が切れそうなことを思い出し、コーヒーボーイPH通り店へ。試飲させてもらい、豆2種計200グラムを買う。おまけまでつけてもらった。うれしい。

トロールズについては、CDで聴く限り、少ない音を重ねて広がりや奥行きを感じさせてくれる音楽だと思っていたんだけど、いざライブへ行ってみると、予想以上に“バンド”だった。それも、むちゃくちゃかっこいいバンド。おじさん3人がこんなにかっこいいなんてすごいな〜としみじみ思う。
最初の数曲を終え、クラブへ来たみたいに楽しんで、と長岡さん。適度にリラックスした穏やかな熱気に包まれて、親密な空気が出来上がっていったように思う。なんていうか、お客さんも含めて、とてもチャーミングな雰囲気だったのよね。すごく楽しかったし、盛り上がったし、なにより居心地が良かった。また来てほしいし、また行きたい。この街で聴きたい。

MCも終始和やかだった。ボブさんがちらっと見せてくれた小さい岩に、カタカナで「パワー」と書かれていたような気がするんだけど、最近のパワーストーンは自己主張するんだな。
あとは、ジャンボさんが山口県のかたちについて「フタになってる感じ」と、ちょっとよく分からない妙な印象を持っていることに心を奪われてしまった。私は真顔で変なことを言う人に弱い。

おまけ

ピックをキーホルダーにしてみた。目打ちを熱して穴を開け、バリを取ってからニットピンを通しただけの簡易的なもの。

ステッカーはラミネートして栞にするのもいいな〜。

本を切符にして

ブランケット・シティは毛布をかぶった小さな街。主な交通手段は街の中心を走る環状鉄道〈ブランケット・ドミノ・ライン〉です。〈デイリー・ブランケット〉紙に連載中のコラム『ブランケット・ブルームの星型乗車券』をたよりに街を歩けば、一般的なガイドブックとはひと味違った旅になるはず。街の祭日である〈毛布を干す日〉には、家々の軒先に色とりどりのブランケットが干され、訪れた人々の目を楽しませますーー。

ブランケット・シティに住みたい。

吉田篤弘『ブランケット・ブルームの星型乗車券』を読み終わってからも、この気持ちは大きくなるばかりだ。
〈ブランケット・ドミノ・ライン〉を乗り継ぎ、街頭芝居の『DOORS』を観て、本好きのための酒屋〈グラスと本〉でお酒と小説を買う。ロビーだけがのこされたホテル〈バビロン〉で待ち合わせ、毎週日曜日に旧市街で開かれるガラクタ市へ。街の〈発券所〉で「走ってもいない列車の乗車券」や「上演されるあてもない芝居の座席指定券」のような、「意味のない」あるいは「純粋な」美しいチケットを買ってもいい。このチケットに書かれていることは、もしかしたらありえるかもしれない、ありえたかもしれない未来なのだから。

『ブランケット・ブルームの星型乗車券』が、私のブランケット・シティ行きのチケットになる。

今週のお題「行ってみたい場所」

アナログクオーツと熊と雨

雨のなか、ペトロールズのライブへ行って、帰ってくる。感想は後日!

このあいだのフリーマーケットではSEIKOの腕時計と熊のピンズを買う。

時計本体と比べ、ベルト同士を留める金具のキズが少なく、新しい。おそらくきちんと手入れがなされ、長く使われ続けてきたからだろう。電池が切れたら交換し、ベルトがくたびれたら付け替えて、今もなお動いている。もしかしたら、前の持ち主のお気に入りだったのかもしれない。文字盤のグラデーションが素敵だ。

熊コレクションの一部。ロシアの陶製フィギュアから、100円ショップの木製ボタンまで。可愛い熊を見るとつい買ってしまう。