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部屋と沈黙

本と生活の記録

『劇場版 零』

映画

f:id:roomandsilence:20141106152451j:plain:right中条あやみ/森川葵 安里麻里監督

原案のゲームも、原作も知らない。ただチラシのこれが気になった。

原作小説を手がけられた大塚英志さんとの話し合いの中で、新味のある美少女ホラーに挑戦したいと思いました。参考にしたのはピーター・ウィアー監督の『ピクニック at ハンギング・ロック』('75年)、スタッフにはダリオ・アルジェント監督の『サスペリア』('77年)を勉強してもらいました。

エンタミクス「劇場版 零 〜ゼロ〜」特集号より

ピーター・ウィアーの『ピクニック at ハンギング・ロック』。和製『ピクニック at ハンギング・ロック』が観られるかもしれないことに期待したのだ。

山間の女学園で起こる少女たちの失踪事件。角川ホラーの系譜に並べられながらもミステリ色の強い本作は、「解決篇」とでも呼びたくなるほどのはっきりとしたオチがついている。それが、ちょっと説明しすぎなのだ。台詞よりも、たとえば少女の背中に添えられた手が物語ってこそ「映画」だと思う。犯人やその思惑が分かったのに、なんだかドリルの後ろの解答を読んだみたいに物足りない。

もちろん、ざらざらした映像と制服の美少女、寄宿舎や教室の雰囲気は良い。制服の上にダークグレーのエプロンをして、つばの広い麦わら帽子をかぶった少女たちは本当に可愛い。けれど、そこにロリータファッションやスキンヘッドのジャージが交じって、私の可憐な気持ちはしゅるしゅるしぼんでいく。特にスキンヘッドの唐突なイタコ。頼むからやめてくれ。

ともあれ、女の子同士の濃密な関係は分からなくもないけれど、そんなに美しいものでもないと思うのはやっぱり私が女だからか。高校生のときに在籍していた女子クラスでは、誰かが放置したペットボトルでカビが育てられていた。女の子の真実はもっとガサガサしている。これこそが呪いだ。