部屋と沈黙

本と生活の記録

途上 / 山口アーツ&クラフツ 2022

スーパーで八朔を買った。

橙色のまんまるで、清潔なにおいがする。そういえば洗剤には柑橘系の香りが多い。でも、洗剤に柑橘系の香りがついているから八朔に「清潔さ」を連想したのではないと思う。柑橘系の香りのなかには、初めから「清潔さ」が含まれているような気がする。その「清潔さ」に引き寄せられるようにして、洗剤に、柑橘系の香りが与えられたのだ。

代わり映えしないのに上手くまとまらない日々。文章を書いても最後まで書ききれず、書き出しだけが積み重なっていく。読みたい本は読んだし、なんとなく見えているものもあるのだけれど、世のなかは未だ憂鬱で、どこまで行っても途上、という感じがする。

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今日は山口アーツ&クラフツへ行ってきた。晴れていても、風はすこし冷たい。新型コロナウイルスの影響で2020年、2021年と中止になり、今年ようやく開催された。人出もそれなりにある。皆一様にマスクをしており、エアロゾル感染があるとしても、屋外で、かつ風が強い今日のような日であれば、感染の確率も低いだろう。

今年はこの3つ。

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原聡子さんのうつわ。色もかたちも美しくて、静かだな、と思う。湖畔とか、湖面を思わせるような。原聡子さんのうつわは、数年前に購入した大きいボウルと飯碗も持っているけれど、こういう紫を見たのは初めてのような気がする。とてもきれいな色。この紫よりも、もうすこし桃色に近い紫もきれいだった。

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サコユリコさんのうつわ。佇まいのすべてが良い。こういう非日常的な祝祭感のあるうつわは、食卓だけでなく、インテリアとして使うのも良いと思う。たとえばアクセサリートレイとか。

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山口アーツ&クラフツは4月17日まで。