ちいさな木の椅子
実家の玄関先に置いてあるのを見て「これどうしたん?可愛いね!可愛い、可愛い!」と言っていたら、くれた。500円で買ったものらしい。スニーカーのひもを結んだり、サンダルのストラップを留めたりするとき用の椅子として、玄関に置く。
お菓子と空き箱
職場でのいただきもの。虎屋の羊羹と最中。お菓子のしおりが可愛い。羊羹といえば、やはり谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を思い出す。
だがその羊羹の色あいも、あれを塗り物の菓子器に入れて、肌の色が辛うじて見分けられる暗がりへ沈めると、ひとしお瞑想的になる。人はあの冷たく滑かなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一箇の甘い塊になって舌の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う。
谷崎潤一郎『陰翳礼讃』より
いやー、すごい。さすがは耽美主義。紅を引いた女の唇と赤い舌先が暗闇を呑み込んでいくさまが思い浮かぶよ。肌の色は白。切り取られた甘い闇が、女の身体というもうひとつの闇に呑まれていく。
とはいえ、個人的には「ほんとうはそう旨くない」というところがいちばん気になる。私も羊羹の旨さは分かんないんだよねぇ……。外郎のほうが好き。山口県の外郎は美味しいよ。以前、北海道出身の美人に「山口の外郎って美味しいよね!」と言われて、自分が褒められたみたいに嬉しかった。だって、小豆の一大産地である北海道民の、しかも美人の、お墨付きだぜ!嬉しい!!!
ついでに空き箱ももらう。
「え、きれい!ほしい!」
「◯◯さん、1個もらうなら1個捨ててください」
「すみません(笑)」
仕方がないので、以前「え、可愛い!ほしい!」と言ってもらったまま職場に放置していたピーナッツ型の空き箱を捨てた。
なお、今回はちゃんと活用している。紙ものを入れた箱がぎゅうぎゅうだったから、絵はがきや便箋を移してみた。
サマーセール
サマーセールで買ったブラウス。袖のデザインが特徴的で、このあいだ観たNHKドラマ『岸辺露伴は動かない』に登場する泉京香の衣装を思い出した。
襟!袖!過剰なまでのバルーンスリーブ、ギャザー、ドレープ、リボン、フリル、フリル、フリル!布の量が多いとつい反応してしまう。あのブラウスが6割引のラックにかかっているのを見たときは「袖!」と思ったもん。可愛い。でも、アイロンはどうやってかけるんやろ……?
2話がいちばんおもしろかったな〜。天真爛漫な変人、でも繊細、みたいな人がすごく好きだから、森山未來演じる漫画家の志士十五が最高だった。ちなみに岸辺露伴は神経質な変人。二人がかけ合いするカフェテラスでのシーンも良い。私も「きぐーっ*1!」って言いたい。
泉京香役の飯豊まりえも良かったな。声が良い。能天気であっけらかんとしてるのに、好きな人に話しかけるときはちょっと甘い感じになるのも可愛かった。
もう一着はワンピース。試着室から出たとき、その辺にいたおばあちゃん(お客さん)にも、あなた、それ良いね、似合う似合う、買いなさい、良い買いものよ、と言われた。これも布がたっぷり使われていて好き。
2着合わせても1万円くらい。ただ、今回はこの2着のほかに、いつもの買いものとは桁が違う衝動買いをしてしまった……。それについては後日書く。
*1:奇遇