部屋と沈黙

本と生活の記録

屏風浦から眠りまで

屏風浦
船越英一郎の思い出の崖が屏風ヶ浦であるというニュースを読み、くるりの「屏風浦」を思い出す。やっぱり好きだな~。聴いていたのは高1とか高2の頃。何枚か持っているアルバムのうち、この『図鑑』と『THE WORLD IS MINE』は、ベストアルバム*1と一緒に実家の物置から持ち出している。

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屏風浦のあの娘は恋を知らない。

駄洒落
牡蠣かと思ったら柿だった。
母から「ふるさと納税でかきをもらったから今日の帰りに取りにおいで」とメッセージが入り、今夜は鍋だな、と思いながら実家へ向かう。「大根もいる?」と言うので、いよいよ鍋だな、と思っていたら、大ぶりの柿が2個出てきた。
なんというか、ばあちゃん含め、母なる者たちは漢字変換を怠る。そういう傾向がある。わざわざ「今日の帰りに」と言うくらいだから、すなわち“足が早い”牡蠣だろうと思っていた。柿は大好きなのでうれしかったものの、あまりの出来事に「鍋しよと思いよったのに、な~んじゃ!」みたいなことを3回くらい言ってしまう。しょうもない駄洒落のようなことが本当に起こる。
割り切れぬ気持ちを持て余したまま、冷凍のチャーハンを食べる。

うまい
シャウエッセン ホットチリ/

異常なし
異常論文がない。
できれば試し読みをしたいと、早川文庫の背を目でなぞって“JA1500”を探す。異常なし。わりと話題になったと思うんだけどなぁ。私がほしいと思う本は、近所の書店にはほとんど入荷していない。そもそも本が売れない→人が少ない→棚のラインナップがどこも同じ*2になっていく。商売だから売上を重視するのは当然だと思うものの、これがいなかのさみしさだ。あらゆる少数派は、いなかだとさらに減る。ひとりぼっちの気分。
私のことを分かってくれる本屋さんがあったらいいのにな。棚と会話したい。

動物たちは眠る
事務所を出て、外階段へ続く鉄のドアを開けたときに見えた。東の空。月食

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写真が下手すぎる。
爪の先ほどの光を残して赤くたたずむ月を見ながら、これがもし天文学のない時代だったら超怖かったろうなと思う*3。怖くて意味が分からないからこそ、意味を見出そうとしただろう。そしてそれらが信仰になり、物語になっていく。人間っておもしろい。動物たちはきっと、お構いなしに眠る。
バンアパのアフター配信終わりにベランダへ出てみたら満月だった。明るい。

*1:『ベスト オブ くるり/ TOWER OF MUSIC LOVER』

*2:売上至上主義になりがち。

*3:暗い!赤い!怖い!!!みたいな。