部屋と沈黙

本と生活の記録

刺繍と収納と赤毛のアン

今年のゴールデンウィークは、刺繍と収納と赤毛のアンだった。

刺繍
刺しゅう、とひらがなで書かれることもあるけれど、私は刺繍のほうが好き。刺繍の「繍」の字がレース編みのようできれいだから。

今はセリアで購入したステッチレッスンの初級編、ラストの「サテンステッチ」をやっているところ。かつて挫折のきっかけとなった因縁のステッチでもある。

相変わらず苦手だ。こういうシンプルなステッチほど実力の有無が針目に表れる。上手な人が刺すと、刺繍面がサテンのように光沢を放つんだよ。「刺繍が好きだから、上手く刺せない自分は嫌い、かなしい、もうやめたい」という妙な完璧主義を振り払って刺し進めると、ちょっとずつマシになっていった。今はとても楽しい。

4月の刺繍ログはこんな感じ。そろそろ近所の手芸店の会員になってもいいかな。年会費を支払えば、会員限定の割引価格でお買いものができる。

収納
これまでは手前に引き出すように置いていた衣装ケースを、左右とも横に引き出すよう、向かい合わせに置いてみた。

これがなかなか良い感じ。手前に引き出していたときは手前に何も置けなかったけれど、今はちょっとした収納ボックスが置ける。あれこれ位置を入れ替え、こまごましたものを整理していると、なんだか収納そのものを見直したくなってしまった。要るものと要らないもの、雑貨や書類、収納方法からレイアウトに至るまで、とにかくすべてきれいにしたい。

収納用品をいくつか買い足し、入れ替え、それでもまだ片付かず、和室の隅には行き場の決まっていないものがあと少し残っている。書類系の収納も見直したいから、やることは山積みだ。とはいえ、ちょっとずつパズルのピースがはまっていくようでおもしろい。シンデレラフィットを追い求める収納フリークの気持ちがよく分かった。

なお、電灯の色味が好みじゃなかった100円ショップのLEDライトは、押入れ内の光源として活躍している。

赤毛のアン
赤毛のアンのファンの方のツイートをきっかけに、Amazonプライム世界名作劇場の『赤毛のアン』を見はじめた。アンはたしかにおしゃべりが過ぎるし、四六時中一緒にいたら疲れそうとも思うんだけど、率直で憎めない。ユーモアがあって、ものごとの良い面を見ようとする。

木々のあいだからもれる太陽の瞬きを描いたシーンを見て、このアニメは名作に違いないと確信した。アンの空想世界が彼女の生活と地続きに表現されているのも素晴らしい(いきなりたくさんのお花に包まれたり、お部屋が森になったり……)。エンドクレジットで初めて高畑勲宮崎駿が関わっていると知った。いや〜、高畑勲か!『かぐや姫の物語』はものすごかったからなぁ。二作品とも夢とうつつの境界が曖昧で、なんとなく通ずるところがある。

今週のお題「名作」