してはならぬ

今日はもう、涙が出そうなくらい不毛な1日だった。

午後、今日というこの日を不毛な1日にしてはならぬと洋服の整理を始めたら、衣装ケースの奥のほうでぺしゃんこになっているスカートを見つけた。Aラインだけどギャザーはそんなに寄っていない、シンプルな黒のコットンスカートだ。大学生のころに友だちと行ったお洒落なデパートで、どきどきしながら買ったものの、結局どう合わせていいのか分からずに仕舞い込んでいた。

あれからおよそ17年。17回、着たかどうか。せっかくだから、きのう買ってもらった白いTシャツと合わせて、久しぶりにモノトーンで着るのもいいな、あとでアイロンかけよ……と思ったのが地獄の始まりで、衣装ケースの奥からぺしゃんこのコットンワイドパンツ、リネンノースリーブ、チュニック丈ブラウスが出てくるたびに、あ、あれと合わせればいいかも！という、ありがちなループに陥ってしまった。

パンツと合わせると微妙に似合わなかった花柄のチュニック丈ブラウスは、いっそのこと丈を無視してスカートと合わせよう。オフホワイトのコットンワイドパンツは、きのうの白いTシャツと一緒にワントーンで着るのもいい。ていうかTシャツが多すぎる！

……午後の大半を楽しい地獄で過ごし、不毛なまま、今日が終わろうとしている。

今週のお題「おうち時間2021」

お世話になってます

本日は有給休暇。母の買いものに付き合い、つられてサンダルを買う。

足首のところがゴムで、後ろはマジックテープ。値段も5,000円ちょっとで手ごろだし、アウトドアっぽくなりすぎない感じが可愛い。それはそうと、WEARに白ソックスと黒サンダルな人がいっぱいいるんだけど、あれ、まじで流行ってんの！？ものすごい用心して合わせないと、足元すくわれちゃう気がするよ（靴だけに……*1）。

そもそも黒っていちばん難しい色じゃん。いちばん難しくて、いちばん印象的な色だと思う。洗濯して、ちょっとでも色落ちしたらもうだめ。ていうか“洗濯”っていう庶民ワードが似合わない。黒はやっぱり“リトル・ブラック・ドレス”だよ！全然“無難”じゃない、特別な色。

ボートネックのモモンガTシャツは2枚で2,000円。紺色を1枚買う母に便乗し、ついでに買ってもらった。ネックのかたちが好き。文化果つるいなかのショッピングモールでも、トレンドはオーバーサイズだよ。ほんといつ終わるんやろ、コロナ禍も、オーバーサイズ禍も。

the band apart (naked)『3』RECインタビューが公開された。このあいだの配信では、真面目にふざけている木暮さんのところでちょうど途切れちゃったから、アーカイブされてうれしい。ピアノの音も入るみたいだ。どんな感じになるんだろう？新曲の“夢太郎（Acoustic）”もかっこよかったし、楽しみだな〜！

今後のアジゴシ配信も月一で続けてくれるようなので、すごくうれしい。原さんが「お世話になってますって感じ」と言ってたけど、こちらこそお世話になってますって感じだよ。音源を買ったりライブへ行ったりするのは、バンアパのためというより自分のためだ。ふつうじゃもらえないような特別なものをもらってる。

*1:言いたくなっちゃった、すみません。

まじで“おめでとう”

30日に有休を取ったので、今年のGWは7連休だ。何をしようか、積読しているコミックス版『風の谷のナウシカ』を読むか、それとも、この際ちゃんとエヴァンゲリオンを観ようかな。むかしニコニコ動画でテレビ版全26話の一挙放送を観たときは、ほんとにものすごく長くて徐々に意識が朦朧とし、最終回を迎えたときには「まじで“おめでとう”だよ……」と思った。あんなに人気があるカヲルくんのことさえ、ほとんど覚えていない。

ただ「おもしろかった」という印象と、装甲に覆われたエヴァの、切ったら血の流れる人間味がグロテスクで良かったことだけを覚えている。美しい異形の兵器。

そんなふうに、何をしようかあれこれ考えながら何もせずのんびり昼寝をしていると、母から呼び出しがかかった。

おやつどきのカフェはほぼ満席。私を含め、皆このコロナ禍に慣れつつある。きっと良くないことなんだろう。でも、ひとたび罹患してしまえば吊し上げの晒し首だったころと比べると、まだマシだと思ってしまう。罹患者を非難していたくそみたいなやつらも、1年かけてようやく自身が同じ人間であることを思い出したんじゃない？

明日の午後、買いものに付き合う約束をし、母と別れる。書きかけの文章が書き上がる気配もなく、でもGW中は1日にひとつ日記を書くつもりでいる。なお、書きかけの文章は鋭意脱線中で、アコギの音について書いていたのに、いつのまにかピアノの音のどういうところが好きか、みたいな話になってしまい、どうしてもピアノの音が聴きたくなって、YouTubeでラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』を聴いて泣く。……なんか文章におこすと情緒不安定でやばいな。でもふつうに元気です。

そういえば『さよなら、バンドアパート』っていう小説が映画化されるらしい。全然知らなかった……。タイトルから類推して、どんなに好きで憧れていても、俺は“the band apart”にはなれない、俺は俺になるしかない、みたいな物語かなぁ。どうなんやろ、バンアパのファンだからこそ、なんとなく不安、みたいな。

以前、私の好きな作家の名前がタイトルに入った小説を読んだとき、それがまぁ、私にとってはいまひとつやったんよね。表題に挙げられた作家はむちゃくちゃ良いのに！と思っちゃって。

……とはいえ失礼だよね、こんな感情。失礼だよなぁ、まだ読んでもいないのに。自分の目で確かめてもいないくせに、文句ばっかり言うやつがいちばん嫌いだもん。