8/23から2泊3日の東京旅行へ行ってきた。メンバーは母、妹、甥っ子姪っ子、私の計7人。私(30代後半)と末の姪っ子(8ヶ月)は、人生で初めての飛行機である。
切符を通せば乗車できる新幹線とは違い、搭乗手続きや保安検査を経て、ようやく出発となる。飛行機に乗っている時間は短いものの、空港までの移動や待機時間を考えると、トータルでは新幹線で行くのとそれほど変わらないのかもしれない。この日、羽田空港には約20分遅れで到着した*1。
シーパラダイスとガンダムを観に横浜へ向かう母らと別れ、ひとり上野へ。入館予約が不意になる2分前に国立科学博物館へ到着した。大人1枚630円。館内ガイドを頼りに日本館1階から3階へ、順繰りに観てまわる。
楽しみにしていた企画展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション / Vol.01 哺乳類」。展示台の引き出しには「名前の群れ」「シマシマさまざま」「ぐるにょろつん」などのごく短いキャプションがラベリングされ、さまざまな“視点”によって結びつけられた標本や剥製、骨や歯の一部が収められている。
とても美しい。ダマジカの枝分かれした角に葉脈が見える。まるで植物の形態と呼応しているかのようだ。種を超えた結びつき。
この引き出しを開けたときははっとした。「無目的・無制限・無計画」。これが「無意味」になることは決してないのだろう。むしろ、これらを積み重ねることで、動かし難い意味のかたまりが立ち現れる。
デザイン面から見ても大変美しい展示ではあるものの、機能面では気になるところもあった。この日は夏休みで観覧者が多く、ひとつの展示台に複数の人が群がっていた。このとき、上段の引き出しを開けると、下段の引き出しには影が落ちてしまう。
3つの引き出しが箪笥状に並んでいる展示台を見たときは、これは下段から上段へ開けるべきだな、とも思った。上段から開ければ一段ごとに閉めなければならないが、下段から開ければ一段ごとに閉めなくてもいい(展示に影が落ちることもない)。いわゆる“空き巣のテクニック”である*2。
日本館
地球館
動物は美しく、強靭だ。牛や鹿でさえ、私よりも大きい。そして、それよりも大きな恐竜や首長竜が、かつて本当に生きていたのだと思うと、どうしようもなく圧倒される。
3時間程度で切り上げ、隣の国立西洋美術館へ。近代建築三大巨匠のひとり、ル・コルビュジエが設計したことでも有名だろう。ちなみに、向かいの東京文化会館も非常にかっこいい建物なのだが、これはコルビュジエの弟子、前川國男が設計している。
東京文化会館
いつか江戸東京たてもの園の前川國男邸も見てみたい。
常設展は大人1枚500円。2年前に山口県立美術館で観たハマスホイの絵と再会する。
ヴィルヘルム・ハンマースホイ『ピアノを弾く妻イーダのいる室内』
フランシスコ・デ・スルバラン『聖ドミニクス』
修道服が素敵。静物画も得意な画家だったようだ。他の絵も観てみたい。
アンリ・ファンタン=ラトゥール『自画像』
イケメンだと思う。
藤田嗣治『坐る女』
ワンピースが可愛い。背景に日本的な金箔の襖絵がモチーフにとられているのも素敵だ。
小企画展では、ル・コルビュジエ晩年の絵画作品が展示されていた。
ル・コルビュジエ『牡牛XVIII』
コルビュジエのサイン。おそらく制作年(1959)、タイトル、名前だろう。
考える人のピンズと絵葉書
5時前に切り上げ、舞浜へ向かう。ディズニーリゾートラインにひとり揺られ、ホテルへ(後篇に続く)。