部屋と沈黙

本と生活の記録

生活

好き嫌い

雨の日は妙な神経質を発動させてしまう。乾かない洗濯物、日中の室内灯。どれも好きじゃない。朝から重たい雨が降っている。濡れた洗濯物を部屋干ししながら、なんとなくしょんぼりしている。いくつかの洗剤を試し、いちばん好きな匂いがするものを使ってい…

私は同時に存在している / はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」に寄せて

はじまりはWindows98だったと思う。私が中学3年生のとき、四角い箱のようなデスクトップ型パソコンがうちにやってきた。当時は固定電話を使ったダイヤルアップ接続で、もちろん一回線しかなかったから、インターネットに接続すれば話中になった。「電話代が…

分からない

先週末、「ジブリ美術館のクラファン*1が24時間経たずに1千万円の目標突破 コロナ禍で経営難に」という見出しを見かけて、これほどの有名どころですら経営難なら、地元の美術館はどうなっちゃうんだろうと心配になる。新型コロナウイルスが猛威を振るい始め…

かもしれない

きのう書いてしまった感情的な文章に動揺している。以前は、ああいう感情的な文章を書かないようにしていた。抑制された文章が美しいと思っていたし、感情に煽られて書いた言葉が、世の中にとっての“間違い”かもしれないと思うと躊躇した。間違えたくない。…

夜は泳ぐ

土曜日。午前中のうちにディーラーへ行き、車検の見積りをした。寄り道したショッピングモールでセール中のラックからトレーニング用の水着を買う。自宅へ戻り、冷蔵庫にあるものをのっけただけの冷やし中華を食べ(紫玉ねぎのスライス、ハム、蒸し豆、ゆで…

川は静かに流れる

久しぶりに「書きたい」と思わなかった。先週の月曜日から金曜日まで、仕事と必要最低限の家事以外は眠ることに費やした。Twitterのタイムラインは傍らで静かに流れる川のようだった。指と指のあいだをつめたさが撫でる。通り過ぎる。水をすくっても川をつか…

10 = 100

服装に頓着しない上司が「10年前のユニクロを着ている」と言うので、「ユニクロも10年着ればヴィンテージですよ」「逆にかっこいい、みたいな」などとテキトーに応えたところ、「馬鹿にしてるでしょ」と笑いながら怒られた。それでは、ここで一句。ユニクロ…

私のやる気は瀕死

ASPARAGUSの配信ライブの感想を書いているさなかに脱線した1,000字を元手に、the band apart (naked)『3』の感想を書こうと思っていたら、データがどこにも残っていない。おそらく、クラウドへの自動保存でミスったのだろう。iPadとiPhone双方からクラウドへ…

日々

スマートフォンのホーム画面に表示された予定を見ながら、もう1部が開演したころだな、と思う。3月に告知されたとき、わくわくしながら入れた予定を、自宅のソファの上で眺めている。梅雨のさなかに訪れた晴天のもとで、市の街宣車は不要不急の外出を控える…

おまけ

GW明けの休みぼけを引きずったまま過ごす休日。おまけのような日。お昼ごはんは明太子のパスタ。シンプルなオイル系のパスタの場合、市販のパスタソースで済ませてしまうことも多いんだけど*1、せっかくバターがあるんだからと久しぶりに作ってみた。 明太子…

支線の日々

7連休の最終日は朝から雨が降っていた。自宅に一人でいる甥っ子と一緒に留守番をしてほしいと頼まれ、実家へ向かう。おそらく、自分のことはほとんどできないだろう。「子どもの相手をする」というのは、そういうことである。……と思っていたら、雨が上がって…

ソリューションないしコンセンサス

カーテンでは遮ることのできない晴れの日の光で目が覚めた。今日は、朝から冷蔵庫のなかのバターのことばかり考えている。銀色の紙に包まれたつやつやのバター1本200g。「バターはすべてを美味しくする!」と言ったのはレイチェル・クーだったか。きのう、「…

Gordon

今日はもう、涙が出そうなくらい不毛な1日だった。午後、今日というこの日を不毛な1日にしてはならぬとーーなんだか、今すぐにでもGW最終日の日記が書けそうである。たとえば「やろうやろうと思っていたことの半分もできずに、今年のゴールデンウィークが終…

してはならぬ

今日はもう、涙が出そうなくらい不毛な1日だった。午後、今日というこの日を不毛な1日にしてはならぬと洋服の整理を始めたら、衣装ケースの奥のほうでぺしゃんこになっているスカートを見つけた。Aラインだけどギャザーはそんなに寄っていない、シンプルな黒…

お世話になってます

本日は有給休暇。母の買いものに付き合い、つられてサンダルを買う。足首のところがゴムで、後ろはマジックテープ。値段も5,000円ちょっとで手ごろだし、アウトドアっぽくなりすぎない感じが可愛い。それはそうと、WEARに白ソックスと黒サンダルな人がいっぱ…

まじで“おめでとう”

30日に有休を取ったので、今年のGWは7連休だ。何をしようか、積読しているコミックス版『風の谷のナウシカ』を読むか、それとも、この際ちゃんとエヴァンゲリオンを観ようかな。むかしニコニコ動画でテレビ版全26話の一挙放送を観たときは、ほんとにものすご…

私の装い

「……やばいおばさんに見えん?」なんとなく、自分のことを「おばさん」とは言わないようにしている。年齢を理由に自分を低く見積もっても良いことなんてないし、なにより、私が私を「おばさん」と見なせば、私と同い年、もしくはそれ以上の年齢の女性を「お…

軟弱者の健康

先週土曜日の深夜から体調を崩し、一時入院していた。幸い大事には至らず退院し、今後の通院も必要ないくらいに回復したのだが、入院中の「あれがない」「これがない」を経て、今、ようやく「完璧な持ちものリスト」を作ることができるかもしれない。 いい加…

過去が光って見えるのは

きのうは晩ごはんのあとにうっかり寝入ってしまい、目が覚めたのは深夜の12時過ぎだった。食器を洗い、シャワーを浴び、バニラアイスを食べてAmazonで買い物をし、プライム・ビデオのウォッチリストにいくつかのドラマ、アニメ、映画を追加して、うれしいよ…

村上春樹 x UT 購入編

オンラインストアで注文していた村上春樹のコラボTシャツが届いたので、最寄りのユニクロへ取りに行ってきた。 サイズはメンズのXS。やや肩が落ちているけれど、全然着られる感じで嬉しい。着丈も悪くないと思う。ポケットのワンポイントは刺繍だった。羊男…

村上春樹 x UT

村上春樹の小説とUTがコラボするらしい。趣味欄を「読書」で埋めてきた数多の人間の端くれとして、気にならないわけがない。何度でも言うが、私はなにしろ本が好きなので、持っているTシャツも本にまつわるものが多い。このラインナップだったら『ダンス・ダ…

無題

大きい地震が起こると、必ず思い出すことがある。2011年3月11日、私は本屋さんで働いていて、東京の取引先の人と電話で話をしていた。たしか、新刊の追加納品に関することだったと思う。打ち合わせが終わり、さてそろそろ切ろうかな、というところで、相手が…

「大人1枚」分の飛沫

きのうの夕方に家事のほとんどをすませてしまったから、今日は朝から本を読んでいた。サイドテーブルの上に本 本 本 板チョコレート 本が積み上がっている。金曜日、仕事帰りに寄った図書館は閑散としていた。閲覧台の椅子は間引かれ、作り付けのソファには…

私は偏見のかたまり

ある政治家の「女性が多い会議は時間がかかる」という発言が国内外で波紋をよんでいるというニュースを見かけて、以前、うちの上司が誰かのハゲ*1を笑っていたときのことを思い出した。「最悪!そういう言い方嫌いです!自分ではどうしようもないことをあげ…

一度愛したら、

最近の100円ショップには可愛いものがたくさんあるから、お買い物が楽しい。このあいだは、ダイソーにほわころくらぶの文房具が置いてあると知り、探しに行ってきた。マスキングテープの棚、ペンの棚、ラッピンググッズの棚を回って、マスキングテープ2つと…

“話してあげよう”

物語が必要だった。それなりにボリュームのあるファンタジーで、過去に一度読んだことがある物語でなくてはならなかった。“今ここ”から遠く離れた別の場所が必要だった。私は疲れきっていて、結末を知るすべもないのは“今ここ”だけで十分だった。去年の春に…

外気温1度

たとえば深い井戸の底にいて、周囲の壁がでこぼこしているのならば、とりあえず手をかけ足をつっ張り登ってみようとするだろうけれど、もし、その壁がつるつるで、一筋の溝すら見つけられなかったとしたら、まず登ってみようなどとは思わないだろう。年明け…

取り急ぎ、推す

2020年が終わり、2021年が始まった。大みそかは、実家で嵐のラストコンサート“THIS IS ARASHI*1”を観た。最新グッズのTシャツを着た嵐ファンの母は、コンサートのさなかに何度もため息をつき、最後のあいさつを聞きながら泣いていた。終演後、母にファンクラ…

詠み人知らず

久しぶりにゆっくりと朝を過ごす。土曜日。休日の午前中が好きだ。このあいだのような地獄の忙しさは去ったものの、細かい業務が途切れることなくまわってくるため、12月も基本的には早朝出勤を続けていた。ただ、冷え込みが増すにつれて、朝起きるのがつら…

(仮)

あーだめだ、書けんな。全然書けんから、これを書いている。11月末にバンアパの“November e.p.”が届いて、12月3日に髭の配信ライブ、5日にフルカワユタカのオンガクミンゾク、6日にYCAM爆音映画祭でダムタイプの“2020”を観て、書きたいことはたくさんあるの…