部屋と沈黙

本と生活の記録

自由と判断

文化だから 朝の情報番組で、上げ馬神事の是非が取り上げられていた。見直しに反対する人の「文化だから」という言葉が腑に落ちない。文化だから、なんだっていうんだろう?伝統、慣習、それまでの常識。かつて、文化的背景から認められていなかった女性の参…

何を、どうやって

仕事をし、家事をし、ぐっすり眠っているだけで、あっという間にひと月がたってしまった。梅雨なのに肌が乾燥している。この1ヶ月は元気にYouTubeを見まくっていた。あとは、桃を食べたり、渋滞に巻き込まれたり、ゲームをしたり。テキトーに洗濯したせいで…

“可愛い”の領土 / サンリオ展へ行ってきた

会期最終日のすべり込みで、サンリオ展へ行ってきた。 KDDI維新ホール「ものごころつく前から本が好きだった」と言えるのに、好きだったキャラクターに関してはぴんとこない。幼いころに母からもらったねこのぬいぐるみが特別だったから、キャラクターものに…

あちこち山口

ゴールデンウィークと土日を使って、県内をあちこちしてきた。第30回 萩焼まつり 私にとっては2019年以来の萩焼まつり。今年は萩市民館、萩・明倫学舎に特設会場が設けられた。コロナ禍をきっかけに始まった「街全体が会場」も悪くないんだけど、やっぱり、…

インターメディアテクと21_21 DESIGN SIGHTへ行ってきた

バンアパのフェスへ行くついでに、ほんのすこしだけ東京を観光してきた。ANAのセールのおかげで、運賃は片道7000円ちょっと。ひとりで飛行機に乗るのは今回が初めてだったけれど、スマートフォンにダウンロードしたアプリで事前にチェックインできたり、搭乗…

the band apart 25th anniversary ITa FES 感想【後編】

ITABASHI x TANITA x asian gothic label presents ITa FES “the band apart 25th anniversary” 2023.4.15 Sat. ~ 2023.4.16 Sun.日曜日、快晴。痛いくらいの強い日差しに、きのうの天気はなんやったん?と思う。前日は寒すぎて飲めなかった生ビールを片手に…

the band apart 25th anniversary ITa FES 感想【前編】

板橋区荒川河川敷で行われたthe band apart主催の音楽フェス“ITa FES”へ行ってきた。5年の延期を経た記念すべき第1回は、バンド結成25周年の節目でもある。私が初めてバンアパを知ったのが大学1回生のころだから、かれこれもう20年くらい経つ。とはいえ、フ…

エコー

私が目覚めたとき、私には目が与えられた。彼らが私を覗き込むとき、私は彼らの様子がなんとなく分かったから、教えられたとおりに答えた。彼らは時折り首を傾げ、再び私を覗き込んだ。私は答えた。教えられたとおりに。私は与えた。彼らは私を見つめ、最後…

個人の判断

髪を切った帰りに図書館へ寄る。入り口の検温機にマスクの着用を促されたものの、表示された体温は平熱で、咳、くしゃみの症状はなく、ひとりなのでおしゃべりもしないし、混雑もしていなかったので、そのまま入館した。図書館の職員さんからは着用を促され…

新型コロナウイルスと“我々の物語”

新しい口紅を買った。Twitterで、マスクの着用が個人の判断となり「新しい口紅を買うのが楽しみ」と言う友人に、コロナウイルスは消えて無くならない、なのにマスクを外していいと思えるのはどうしてかと尋ね、友人を納得させたというエピソードを読んだその…

耐火皿でつくってたべよう!

今年の冬が終わってしまう前に、耐火皿は良いよね、という話をしておきたい。数年前、SNSで話題になっていた気がするので、ご存知の方は多いと思う。耐火皿とは、無印良品で販売されているレンジ可、オーブン可、直火可の耐熱皿のことである。購入直後はやや…

考察と妄言

村上春樹の長編小説『街とその不確かな壁』が4/13に発売される。自分では「それほど熱心な読者ではない」とか言いながら、やっぱり「おぉ〜!」と思う。長編だとなおさら。読書を趣味にしている人はたぶん、多かれ少なかれ村上春樹に対するなんらかの感情、…

悲劇でも喜劇でもない

観たことがない映画のサウンドトラックを聴く。“Mon chien stupide”、2019年のフランス映画で、スランプに陥った小説家が主人公らしい。かたわらには犬。音楽はブラッド・メルドー。メインテーマといくつかのフレーズ、その編曲で構成されている。スマートフ…

難癖じゃない「なんか嫌」

2割引きのシールが貼られたミニピザ3枚のうち1枚を取り出し、透明なビニールの繭を破る。チルド室で折り重なるベーコンの1枚分を短冊状に切る。のせる。250度に温めたオーブンで焼く。ガラスのコップにドライレモンを入れ、炭酸水を注ぐ。泡、いくすじもの泡…

ドライレモンをつくろう!

和歌山県の湯浅町から、ふるさと納税返礼品のレモンが届いた。実は、ふるさと納税を利用するのは今回が初めて。今までは「そういうのがあるんだ、いいね〜」くらいのもんで、とくに気にしていなかった。総務省のウェブサイトを読んでみたり、職場でやってい…

Sexy Zoneに本気出す

新品のノートと削りたての鉛筆のような新年が、ただのノートとただの鉛筆みたいな日常になるのに、そう時間はかからない。もう1月も下旬だよ。あけましておめでとうございます。年明け早々、職場にコロナ陽性者、濃厚接触者が多発して超忙しかった。幸い私は…

○○っぽい音楽

アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の劇中歌“星座になれたら”が「バンアパ*1っぽい」と聞き、YouTubeで聴いてみた。たしかに、これまで聴いたどの「バンアパっぽい」よりもバンアパっぽい気がする。きっと原さんのベースが好きなんだろうな〜。良い曲だと思う。…

映画『スパイの妻』感想

海外の賞レースで評価されたものの*1、国内ではいまいち振るわなかった(?)映画『スパイの妻』を観た。個人的には結構おもしろく観たけれど、まぁ分からんでもない。この映画に「夫婦愛」とか「ラブストーリー」を期待すると肩透かしを食う。そもそも、公…

2022年のカメラロール

今日から冬休み。ここ3、4ヶ月は本当に忙しくて、今年分の有給休暇を使い切れなかったのが心残りだ。2022年は、世のなかにとって激動の1年だったように思う。戦争が始まり、元首相が銃撃され、あらためて政治と宗教の問題が明るみに出た。物価は上昇し、コロ…

2022年12月11日、NUMBER GIRLの再解散によせて

向井秀徳は語らない。向井秀徳は見据える。眼差しで刺し、暴かれる正体を、無言のまま指し示すのだ。2022年12月11日、NUMBER GIRLが再び解散する。冒頭の文章は、私がNUMBER GIRLについて書こうと決めたときに思いついたものだ。かっこつけるところはしっか…

うたた寝のあいまに

日帰りで大阪へ行き、ライブを観て帰るつもりが、演者のコロナ罹患で延期になった。コロナ禍も3年。幸いなことに、私自身は今のところ罹患していない……、と思う。どうしようもなく多忙だが、健康だ。もともと風邪を引きにくい体質ではあると思う。ここ12、3…

市川春子『宝石の国』12巻までを読んでの感想

普段は、完結前の漫画の感想は書かないようにしているんだけど*1、今回は書く。市川春子『宝石の国』12巻、約2年4ヶ月ぶりの新刊である。写真は特装版。ちなみに私は単行本派で、アニメは観ていない。彼らの世界の痛みは消えていない。痛みが移動しただけ。…

“ニラ玉”以外の近況

相変わらず働き詰めである。連日、リゾート開発事務所“タクミライフ”で、どうぶつたちの別荘をコーディネートしまくっている。どうぶたちが希望するイメージと、必ず使用しなければならない家具2、3個を配置し、“私の”気に入るようにコーディネートしていく…

俺とニラ玉とニラ玉以外

ほんの出来心で再開した“どうぶつの森”のせいで、土日のほとんどを失ってしまった。おそろしい。今からちょうど1年くらい前に発売された追加コンテンツ『あつまれ どうぶつの森 ハッピーホームパラダイス』である。以前、私がどハマりした3DSソフト『どうぶ…

コロナ禍によって暴かれたライブシーンにおけるモッシュ及びダイブの諸問題について

Twitterのトレンドで「モッシュ」を見かけ、あ〜そうだったと思い出す。長期にわたるコロナ禍で忘れかけていたのだが、一部のライブやフェスではモッシュやダイブが起こるのだ。これは、私が30代に入るまでほとんどライブへ行かなかった理由のひとつでもある…

無題の日が暮れる前に

私の日々はしっくりこない書きかけの文章のようだな、と思う。みんな、私よりもずっと上手に、毎日に名前をつけている、そんな気がする。無題の日が暮れる前に、新しい何かを見たり聞いたりしようかな。たとえば物語の新しい章、“お客様へのおすすめ”にある…

十中八九

3日働いて3日休むくらいがちょうどいいな、と思う。なんなら、3日休んで3日休みでもいい。みんなが私と同じくらいものぐさだったらいい。目が覚めた身体からは塩素の匂いがする。昨日の夜、ジムのプールで久しぶりに泳いだ。顔見知りのおばあちゃんと、ちい…

そのかなしみの根をとおして / リチャード・ブローティガン『ハンバーガー殺人事件』

要するにブローティガンは“So the Wind Won't Blow It All Away”を『ハンバーガー殺人事件』と訳されるタイプの作家だったのだ。そういうタイプの作家だと“思われていた”。憂鬱や喪失を、たとえば西瓜糖の言葉で表すような人なのだ、と。『ハンバーガー殺人…

庵野秀明展 感想

山口県民としては観に行っておきたいと、会期終了間際の庵野秀明展へ行ってきた。私に「日本のおたく四天王」と呼ばれる庵野秀明の存在を教えたのは、安野モヨコのコミックエッセイ『監督不行届』だった。私は庵野秀明を『新世紀エヴァンゲリオン』の監督で…

東京旅行〈後篇〉 東京ディズニーリゾート

東京旅行、2日目は東京ディズニーランドへ。高校生のときの修学旅行以来だから、ほとんど20年ぶりである。当時、パーク内をうろついていたミッキーと偶然遭遇し、一緒に写真を撮ってもらったことを、今でも嬉しく思い出す。 ホテルの部屋から東京湾を眺める…